歯科医院に通っていて幸せを感じる一言

長い人生の中で多くの人と出会いましたが、これまでに「歯科医院が好き」という人は聞いたことがありません。
誰だって、あの歯を削るキーンという甲高い音と、歯に伝わる振動、ふいうちにくらう痛み、そんな恐ろしい行為が目と脳の近くで行われているのですから。
最初はたった1本の歯に痛みがあっただけです。しかも「まだイケるかも、気のせいかもしれないし」そうやって時間は稼いだつもりです。
それでもやっばり気のせいではなく虫歯なのだろうと確信した時、ようやく歯科医院へ予約の電話をいれるのです。
たった1本の虫歯治療だから、そんなつもりで歯科医院の扉を開けたら最後、治療が終わって会計の時「次回の予約をお取りしますね」と受付の若い女性が微笑むのです。
その日、歯の型をとり、詰め物の完成を待っているならば次回の予約はわかるけれど、詰め物を詰めた日に言われると「次回って、また来るのか」と気持ちが暗くなります。
そうやって次の1本、また次の1本と治療するうちに、気づけば数ヶ月が経っていることもあります。
そしてようやく私が歯科医院へ通っていて、幸せを感じる日がやってきます。
受付で次回の予約なんですが、と予約の話をされることにも慣れてきた頃、不意にやってくる幸せを感じる一言。
それは「今日で治療は終了になりますので、また何かありましたらお電話ください。お疲れ様でした」と微笑んでくれる受付の女性の一言です。
歯科医院からの解放、治療からの解放、まるで体が軽くなったかのように幸せを感じます。セブンデイズカラースムージーを飲んでいます。